本日はチギリの加工方法をお伝えいたします。
チギリは一枚板の割れを抑えるのに大変重要です。割れを進行しようとする木材の力をリボン状のチギリで抑えます。
DIYの方には不十分な内容かもしれませんが、簡単にご紹介させていただきます。
今回はこちらのブラックウォールナットカウンターの裏面に施工します。
こちらの割れに対してこちらのチギリを施工します。割れにはなるのですが、乾燥時の割れというより樹皮がついておりましたので、成長段階での自然な割れになります。
全体的な動きを考えて、チギリ位置を決めます。
実際のチギリに対してカッターにて溝を掘るラインを取ります。チギリを毎回同じサイズにして治具(型)を作ってしまえば楽なのですが、ほんの少しのサイズの違いは発生してしまうので、私どもはそのチギリにピッタリの形で製作します。
また、木材の固さによってきつくラインを取る、余裕をもってラインを取る等、ほんの少しの調整をしますので、毎回一枚板・チギリに合わせラインを取ります。
カッターの後、カンナにてラインをはっきり出します。ブラックウォールナットの場合は割れずらいので若干きつめにしていきます。
本当~に少しですよ!0.2mmの調整の世界です。
ここは様々な方法があるのですが、私はトリマーで枠に関係のない部分は取ってしまいます。
こんな感じでざっとで構いません。
その後、蚤で枠を綺麗に取ります。ここですべて決まりますので慎重に作業します。
この枠をトリマーにて彫り込んでいきます。使用するチギリより若干浅く掘っておきます。その後トリマーで発生した角の丸みはノミで取ります。
その後はチギリを慎重に打ち込みます。下手にやると天板がかけますので慎重にです。加工した部分は弱い部分もあります。割れの自然なラインをしっかり残すためにも慎重にです。
椹木を使用し打ち込み、
若干浅く掘りましたので、このように少し残ります。あとはカンナ・サンダーで仕上げます。
このように仕上がりました。さらにサンダーをかけてきれいに仕上げます。
この後に割れた部分にエポキシ樹脂を埋め込みます。樹種により樹脂の色を調整するのですが、ブラックウォールナットにはほとんどブラックで着色します。割れが入っててもかっこいいんですよ。
割れや節がある部分は木目も荒くなりますので割れ・節のある一枚板もおすすめです!
このように自然の動きを感じられる長所もありますので、割れ・節=良くないものではありません。
後の更なる割れや歪みのリスクは高くなりますが、自然にしか作れない芸術品のような動きをしていますので大変カッコいいです。
私は節のある一枚板とても好きですので、「節があっても大丈夫かなと思う方はお気軽にご連絡くださいね!」
また、最近ご購入いただいたお客様にうれしいお言葉をいただいております。
こちらの一枚板で店舗用の小型のテーブルをご購入いただいたお客様からです。
事業をされている方で、男として大変魅力がある素敵な方なのですが、このように一枚板を選んでテーブルを作ってくれるところを探していたそうです。
どこでも断られるか、かなり高価な提案だったそうです。
サイズを入力して製作する無垢材のテーブルでさえ高価だったそうです。
そこで私どものWEBサイトを発見していただき、ご連絡いただきました。
一枚板を何枚か紹介し、遠方から来ていただきました。
このようなお客様の要望に親身に対応し、希望の一枚板を提案して製作するところはほとんどないそうです。
売り手側が売りやすいものを作り販売するのではなく、お客様が欲しいものをオーダーにて製作する。
この仕事をして本当に気づかされるのは、お客様の趣味は本当に千差万別です。
お客様のご希望を聞きこだわりのある方の御希望にしっかりお答えいたします。
ですが、ただご要望を聞くだけではありません。
私の判断でより良いご提案は常にさせていただきます。
また、技術の向上に努めますし、新たなデザインを常に求めて新しいことにも常にチャレンジしております。
高い技術力、提案力で皆様のご希望をかなえていきますので、
こんな一枚他のテーブル欲しいなと思ったらまずご相談ください。
Eury dike.com
無垢テーブル専門店 Eury dike 藤原